50年ぶり「神田」地名が復活 住民「伝統引き継ぐ」※『神田三崎町』『神田猿楽町』

東京・千代田区の2つの地域でおよそ50年ぶりに頭に「神田」が付いた地名が復活しました。復活を巡っては10年以上取り組んできた住人の思いがありました。

2018年の元日に地名が復活したのは、千代田区の神田猿楽町と神田三崎町です。区は100カ所以上で街区表示板の付け替えを行っています。地元の人からは「昔も神田と言っていた。昔に戻ったような感じがしてうれしい」といった声も聞かれました。

千代田区の北半分に当たる旧・神田区は1947年に区内の全ての町名に「神田」が付けられていました。しかし郵便配達などの効率化を目的に、猿楽町と三崎町から「神田」の文字はなくなりました。その後、名称の復活を求める住人の声が高まり、2014年に「神田」の町名を復活させる議案が区議会で可決していました。

10年以上かけて町名復活に取り組んできた神田猿楽町町会の鎌倉勤さんは、これまでの道のりは楽ではなかったといいます。鎌倉さんは「特にマンションに住んでいる人からは反対されたこともあり、個別に話し合いを持ちました」と振り返ります。

2つの地域にはおよそ1000の事業所があり、変更手続きのために時間やコストがかかることなどを懸念した住民や企業が、反対署名を区に提出しました。区は議決された後も3年間の猶予期間を設け、住民説明会などを開いて理解を求めてきたといいます。千代田区・地域振興部の土橋和也コミュニティ係長は「住居表示や町名変更はおおむね6カ月から1年ぐらいで実施されるものだが、今回は準備期間で3年ほど空けた」と話します。

およそ50年ぶりとなる地名の復活に、鎌倉さんは今後、伝統の継承につながってほしいと話します。鎌倉さんは「神田は粋でいなせな街と言われた。そういうのは薄れてはきているが、歴史と伝統を引き継いでいきたいし、引き継いでほしいと思います」と話しています。

東京MX
http://s.mxtv.jp/mxnews/kiji.php?date=46512492

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