「吾郎ちゃんら元SMAP3人、なぜテレビに出ないの?」に公取委が判断 ジャニーズに注意

「(稲垣)吾郎ちゃんや(草彅)剛くん、(香取)慎吾くんは、ネットには出るのに、どうしてテレビに出ないの?」。SMAPファンでなくても、誰もがごく普通に思っていた疑問だった。

公正取引委員会は、SMAP解散後、ジャニーズ事務所から独立した元メンバーの稲垣さん、草彅さん、香取さんの3人について、民放テレビ局などに3人を出演させないよう圧力をかけていた疑いがあり、独占禁止法違反につながるおそれがあるとして、ジャニーズ事務所を17日までに注意した。多くのタレントを輩出しジャニーズ事務所を大きく育てた創立者、ジャニー喜多川さんが死去して間もないが、ごく普通の疑問に「それはおかしいこと」と公取委は判断を示した。

芸能界では昔から「事務所を辞めると干される」というしきたりが存在し、多くの有名俳優、有名歌手が一定期間、活動できなかった。時間と手間とお金をかけて育てた芸能人に、人気者になったとたんに事務所から出ていかれては事務所が成り立たない、という考えからだ。

公取委も手をこまねいていたわけではない。芸能事務所が所属芸能人と結ぶ契約が独占禁止法に抵触する不公正なものでないかどうか調査を始め、芸能人の事務所移籍などの制限が独禁法の対象に当たるかどうかを検討する有識者会議を開催。昨年には移籍制限や無理な条件を押しつけた契約は独禁法違反の恐れがあるとの判断を示していた。

国民的グループと呼ばれるまで成長したSMAPに解散騒動が持ち上がったのは、2016年1月のこと。ジャニーズ事務所幹部とSMAPを育ててきた担当マネジャーの確執やメンバーの一部独立などが報じられ、大騒ぎとなった。直後にマネジャーは退社し、解散をメンバーが否定したものの、人気レギュラー番組「SMAP×SMAP」(フジテレビ系)で短いメッセージを発しただけで「終結」。これ以降、この件でメンバーがマスコミに口を開くことはなく、事務所の不自然な対応に対する不信感がファンの間に高まった。

結局、約半年後の8月、SMAPが12月31日をもって解散することが発表されたが、解散理由の説明はなく、記者会見も開かれない異例の形だった。解散コンサートや特別番組出演、NHK紅白歌合戦の出場も「辞退」し、年末の「SMAP×SMAP」特番が最後となったが、そこでも解散に至る詳しい説明はなく、ファンにとって寂しい、そして「SMAPらしくない」、というよりも「腑(ふ)に落ちない」解散だった。

中居正広さんと木村拓哉さんはジャニーズ事務所に残り、稲垣さん、草彅さん、香取さんは翌17年9月、退社し、育ての親である元マネジャーが立ち上げた事務所に所属した。

すると、3人が出演していた民放のレギュラー番組は、次々と打ち切られていった。あれだけ毎日のようにテレビに出演していた3人の姿がテレビから消えてしまった。

3人は、ジャニーズ事務所時代にはほとんど露出しなかったネット上で活動を広げていった。ツイッターなどSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)やユーチューブなどを積極的に利用し、AbemaTVで定期的に配信されている3人による特別番組は記録的な接続数となっている。それでも民放は、この話題や3人の活動をワイドショーなどでも意識的に避け続けてきた。これも、ファンでなくともテレビ視聴者ならば、「おかしいな」と気づいていたはずだ。

今回の公取委の「注意」で、「事務所を辞めると干される」ことが一気に変わるかどうかはわからないが、誰もが「おかしいな」と思っていたことに、ジャニーズ事務所も、民放も対応しなくてはいけない。どう対応していくのか、SMAPファンだけでなく多くの人が注目している。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190705-00065597-gendaibiz-bus_all(Yahoo!ニュースより引用)

 

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